おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.508「お米と備長炭」
新米真っ盛りなこの時期ですが、直前の米騒動の際に買いだめをした方々の手元にはまだ古米が積みあがっており、新米を楽しむ時期はまだ先のことと思われます。とは言えここまで新米の値段が上がっているので、実は古米の買いだめは正解だったと言われる反面、お米は生鮮食品であるためどうしても日々品質が劣化してしまうが気になるところです。
そんな古米ですが、巷では時々「備長炭を入れて一緒に炊飯すると美味しくなるらしい」と言われることがあります。筆者も昔、実験したことがありますが、確かに美味しくなった記憶がありますが…。ではここで問題です。備長炭を入れると古米が美味しく感じることが出来るのはなぜでしょうか?その理由について間違って述べているものを次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.備長炭の消臭効果で古米臭が消されるから。
イ.備長炭の遠赤外線効果でお米を芯からふっくら炊き上げることができるから。、
ウ.備長炭を入れることで、水の分子が小さくなり、しっかりと粒に浸漬されるから。
エ.備長炭に棲みつく微生物が米の旨味を引き出すから。
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.508解答】
正解はエの「備長炭に棲みつく微生物が米の旨味を引き出すから」でした。
備長炭とは木炭の一種で、 炭の切り口が黒いダイヤのように光沢しており、手で触れたとき黒い粉が付きにくい、叩くと金属音がするなどの特徴があります。そのためお米と一緒に炊飯してもお米が黒くなることはありません。選択肢の話以外にも、例えば「ミネラルが溶け出し水がアルカリ性に依るため、お米がしっかり糊化する」といった説もありました。いまは流通過程でお米はしっかりと温度管理されていることが多いため、昔のように夏場になると極端に不味くなる…といったことはありません。ただそれでもご家庭で保管する場合はそこまで気を遣わないのが一般的ですので、そうなると一気に古米化が進む可能性があります。そういった時に油を入れて炊飯するなどの方法がありますが、備長炭と一緒に炊飯するだけであれば手間もかかりませんし、炊飯器への負担もかかりませんので、お勧めです。