
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.528「お米の生産量」
先日、備蓄米の入札結果が発表されました。今後は落札者を経由して精米業者に玄米が引き渡され、精米後、スーパーなどの店頭に並んだり、飲食店で使用されたりしますが…。
今回の備蓄米放出のきっかけとなった「米騒動」。政府の対応が遅れた背景の一つには、政府がお米の生産量を把握できていないのでは?という懸念もあります。ではここで問題です。政府は令和6年産のお米の生産量は約679万トンとしていますが、そもそも政府はこの生産量をどのようにして把握しているのでしょうか?もっとも当てはまるものを次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.複数地域の田んぼの一画の収量から全体を類推している。
イ.各地のJAに集まってくるお米の数量をカウントしている。
ウ.生産者ごとにアンケートを取っている。
エ.生産者に種を販売している業者にアンケートをとっている。
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.528解答】
正解はアの「複数地域の田んぼの一画の収量から全体を類推している。」でした。
この調査を「水稲収穫量調査」と言います。「統計法」に基づき、全国統一的に定められた方法により農林水産省が実施しています。調査では全国で無作為に抽出した約8,000箇所の水田で一坪ごとに「株数」「一株当たりの穂数」「一穂当たりの籾数」を数え、そこから当年の「10a(1反)当たり収量」、「収穫量」、「作況指数」などを算出しています。それにより日本各地で「どれだけの量のお米が穫れたか」を類推するのです。本来であればウのような方法が望ましいのですが、それだと非常に手間がかかるため、アのような手法が採用されているのです。
それでも米余りの時代にはそれほど精緻な数値でなくとも問題なかったのですが、今回のような米騒動になると若干のズレが政府の判断を誤らせるため、大きな問題となるのです。