知る
2023.11.09

[PR]人気の「パックごはん」を有識者達がブラインドで味比べ! 1位はあのごはん。

パックごはんが大人気というのをご存じだろうか? 食糧需給研究センターの「食品産業動態調査」によると、パックごはん(無菌包装米飯)とレトルト米飯を合わせた2022年の生産量は前年比5%増の24万5811トンと過去最大。2010年と比べると倍増だ。

 

以前はパックごはんというと非常食のイメージがあったが、日常食として利用する人も増えてきた。

 

「当初は防災用、備蓄用で購入されたお客様が実際に味わってみて、美味しいと感じられ日常食へ導入されることも増えてきました」

テーブルマーク株式会社 戦略本部 マーケティング戦略部の久野和彦調査役

 

そう話すのはテーブルマーク株式会社戦略本部マーケティング戦略部の久野和彦調査役だ。同社はパックごはんを1995年から発売している老舗。強みは独自の二段階加熱製法で、まず超高温の蒸気を作り出し、その蒸気を吹きかけてお米の芯までしっかり熱を通し、旨みを引き出す。そして次の段階で一つひとつのトレーに水をそそぎ高温の蒸気で一気に加熱、吸水したお米はすばやくアルファ化が進み、炊き上がりのごはんは「外ふっくら、中もっちり」とした食感になるという。

 

「私たちは、炊飯工程前に一度熱を加えることでお米の旨みを引き出します。これが粒感、弾力をもたらします。熱は強すぎてもだめだし、弱すぎてもだめで、絶妙な加熱のコントロールを行うことで他社に真似できない味わいを生み出しています」

 

商品開発で長らくパックごはんに携わってきたという、同社戦略本部商品開発部の鈴木幸広氏は話す。ちょっと前のイメージだと「パックごはんは美味しくないもの」だったが、今は技術の進化で大きく変わってきているというのだ。
おにぎりでもお米の炊飯が一番重要で、どんなに握り方がうまくてもお米が美味しく炊けていないと美味しいおにぎりにはならない。

 

テーブルマーク株式会社 戦略本部 商品開発部の鈴木幸広氏

 

「パックごはんを日常食で使われる方も増えており、その中で美味しさの追求も進んできました。私どもも『新潟県産こしひかり』や『北海道産ゆめぴりか』のような単一銘柄のブランド訴求もしていますし、いま力を入れている『新潟県産大粒ごはん』のようなお米の粒の大きさにフォーカスした、これまでにないパックごはんで、お客様に新しい味の体験もしていただきたいと考えています」

 

「新潟県産大粒ごはん」は文字通り大粒のお米で、口に入れた時のお米の存在感と食べ応えが楽しめる。

 

他のパックごはんと比べても味に自信はあるという同社、こちらからの提案で有識者によるブラインドテストをしてみてはと話すと「ぜひやってもらいたい」とのこと。結果については何も言わないという条件をもらい、実際に試してみた。

 
 

5つのパックごはんをブラインドで味比べ。果たしてどれが1位となるか。

 

今回、ブラインドテイスティングに参加してもらったのは、おにぎり協会でもおなじみの4名。五ツ星お米マイスターの「小池精米店」三代目店主小池理雄さん、そしておにぎり浅草宿六三代目店主の三浦洋介さん、おにぎりレシピ開発を手がける料理研究家の尾田衣子さん。そしておにぎり協会代表理事の中村祐介の4名。

 

パックごはんは、パッケージに書かれた時間を電子レンジで加熱し、そのまま各人にブラインドで提供。各人は以下の項目に対してそれぞれ5段階評価をし、スコアを記録。40点満点中で競い合ってもらう。

 

1. 食味
2. 食感(粒感)
3. 適度な硬さ
4. ねばり
5. のどごし
6. くちほどけ
7. 見た目
8. 香り

 

パックごはんは5種類。今回はテーブルマークの取材から始まったことなので、誤解を招かないよう他の商品は非公開とした。

 

使ったパックごはんは5種類で、そのうち2種類がテーブルマークの『新潟県産大粒ごはん』と『新潟県産こしひかり』。残りは他社のもので同じく銘柄を銘打っているものや価格帯が近しいものを選定した。

 

香りや見た目もチェックしていく、写真は五ツ星お米マイスター、東京米スターの「小池精米店」三代目店主小池理雄氏。

 

実際に試食した結果、4人中3人が『新潟県産大粒ごはん』を1位とした。残りの1人も2位に『新潟県産大粒ごはん』を選んだ。
トータルでは、8つある評価項目のうち、食味と食感(粒感)、適度な硬さ、のどごし、口ほどけの5項目で1位という結果だった。

 

以下が4名のスコアを合計にした表だ。

 

味わいも確認。写真は、料理研究家の尾田衣子氏。評価者は食のプロフェッショナルだがそれぞれ領域が異なる。

 

「粒感がしっかりしていて一粒一粒を味わえる」「旨みがきちんと舌に乗る」「炊飯の仕方がいい」などの評価があった。

 

ブラインドテストのスコアを記録

 

ブラインドテストを終えた参加者に全体の感想を聞いてみた。
「今回1位となった『新潟県産大粒ごはん』は大粒で、やはり食べ応えがある。わかりやすい食感は、多くの人に受け入れられやすいだろう」(小池理雄さん)

 

「『新潟県産大粒ごはん』は3品種の大粒米をブレンドしているので、食べすすめていても飽きない、複雑味みたいなものがありますね。大粒のお米に合った炊き方をしているので、普通に大粒米を買って炊飯器で炊くよりもおいしいと思います」(三浦洋介さん)

 

おにぎり浅草宿六 三浦洋介氏

 

「昔から知っていたパックごはんと比べて進化している感じがした。特に『新潟県産大粒ごはん』は、食べているって感じがしてよかった」(尾田衣子さん)

 

「コシヒカリを見慣れた人であれば、『新潟県産大粒ごはん』の粒の大きさの違いが見て分かると思います。一粒が大きくつやがあってごちそう感がありますね。口に入れると噛み応えやのど越しでしっかりとした粒感を味わえます。一粒一粒を噛んだときにお米本来のおいしさを味わうことができます。パックごはんは防災・備蓄用として評価されてきましたが、今では炊飯の時間がない忙しい人にとってのごはんになりつつあります。味もこうやって食べ比べてみると多様であり、評価のしがいがありました。おにぎり協会でもパックごはんについて研究していきたい」(中村祐介)

 

今回のブラインドテイスティングは、5種類の商品のうち『新潟県産大粒ごはん』が1位となった。小池氏や尾田氏が話すように大粒ごはんの魅力は食べた感がしっかりあることだろうか。お米の美味しさを味わえるという点で、おにぎりにも使えそうだ。

 

写真撮影/坂脇卓也 取材・文/一般社団法人おにぎり協会

この記事を気に入ったらシェアしよう!