おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.502「生産調整」
令和の米騒動も、もうそろそろ終盤を迎えつつある昨今ですが、それでもその根幹原因は解決されおらず、今後もちょっとしたことでお米がひっ迫する可能性はあります。その原因の3つの柱として「需要の継続的な減退」「生産者の高齢化」、そして「政府の息の長い生産調整」があります。さて今回はこの「生産調整」についての問題です。
「生産調整」とは「お米の生産量が多いから何とかしてその生産量を減らして、お米の価格を守ろうぜ」という政府の政策を指します。この言葉はあくまでも政策の全体を示した言葉であり、その方法論は多岐に渡ります。
ではここで問題です。政府が実施している生産調整の具体的方法に当てはまらないものを次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.田んぼに稲ではなく大豆を植える。
イ.収穫したお米を輸出に回す。
ウ.田んぼに家畜のエサとなる稲を植える。
エ.くず米を調整してスーパーなどで販売する。
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.502解答】
正解はエの「くず米を調整してスーパーなどで販売する。」でした。
くず米を米菓会社などの加工業者に回す場合は生産調整に当てはまりますが、そうでない場合は生産調整にはなりません。 生産調整の手法としては「いかに国内に出回るお米の数量を減らすか」であり、ア~ウのような手法があるのです。
アは「転作」といい、大豆のほか、そばや小麦などを植える場合があります。田んぼの用途を転換することによりお米の生産量を減らすのです。
イは普通にお米を栽培しても海外に輸出するのであれば国内に出回ることはないので、生産調整に当てはまります。
ウは栽培したお米を牛や豚、鶏などのエサに回すことにより、人間が食べるお米の量を減らすことが出来るのです。 いずれの政策も強制力はありませんが、補助金を通じて政府は生産調整を進めているのです