おにぎり協会は日清食品が販売する「おむすび屋さんのまかないスープ」シリーズを認定した。これを記念し、「大塚おにぎり ぼんご」右近由美子氏と「おにぎり浅草宿六」三浦洋介氏に実際に味わっていただき、プロの目線で語ってもらった。聞き手は一般社団法人おにぎり協会代表理事の中村祐介。

 
 

おにぎり ぼんご右近由美子氏「おにぎりのパートナーとして大切な汁物」

 

中村祐介（以下、中村）：お店では、みそ汁をだしていますよね。私は「ぼんご」のなめこのみそ汁が好きなんですよ。おにぎりに汁物は欠かせない一品！　さっそくですがお店のこだわりを教えてください。

 

右近由美子氏（以下、右近氏）：うちはお母さんのおにぎりのような味を提供したいと思っていて、そのためみそ汁もシンプルなものにしているんですよ。お客さんからは「ふるさとの味がする」なんていわれることも。汁物は「なめこ」と「豆腐」の2種類のみです。

 

中村：みそ汁は加熱すると発酵していくので、終日提供する場合、仕込みが大変では？

 

右近氏：本当にそう。うちは朝から夜までやっているでしょう。お米も繰り返し炊飯するけれど、みそ汁も同じです。越部さん（おにぎり ぼんごの料理長的な存在）がぶれない仕込みを朝から晩までしてくれています。

 

中村：だから安定した味わいなんですね。今回、「おむすび屋さんのまかないスープ」の3種類を味わっていただきましたが、どうでしたか？

 

右近氏：どれもおいしかったですけど、おにぎりのお供というなら、「うま辛味噌チゲ」が良かったですね。口に入れた時にガツンとくるほうが、おにぎりのパートナーとしてもいいと思います。

 

中村：お店のおにぎりでいうと、どんなものとあいそうですか？

 

右近氏：シンプルな塩おにぎりはもちろん、うちは個性的なメニューが多いでしょう？　「ぺぺロンチーノ」とかもそう。ガツンとした味のものでも「うま辛味噌チゲ」とならあいそうですね。

 

中村：ありがとうございました。

 

右近さん一推しの「うま辛味噌チゲ」と一緒に

 
 

おにぎり浅草宿六三浦洋介氏「みそ汁はおにぎりのおかずのようなもの」

 

中村：宿六で私は三浦さんにその場で会話をしながら握ってもらって、おみそ汁とセットで食べるのが多いですね。みそ汁は「なめこ」か「しじみ」。おにぎりに欠かせないものが、汁物。さっそくですがお店のこだわりを教えてください。

 

三浦洋介氏（以下、三浦氏）：うちでは「わかめ」「なめこ」「しじみ」と3種類のみそ汁をだしています。味は少し濃い目を意識しています。

 

中村：それはなぜですか？

 

三浦氏：みそ汁そのものもおかずになるようにと考えているからですね。みそは赤みそと信州のみそのブレンドで、「しじみ」が人気ですね。

 

中村：みそ汁は作りたてが一番おいしいですよね。終日提供する場合、仕込みが大変では？　ぼんごさんはやはり何度も作っているとのことでした。

 

三浦氏：うちの場合、お店自体がお米がなくなり次第終了なので、だいたいみそ汁も作って2〜3時間で売り切れてしまいます。

 

中村：作りたてを味わえるわけですね。今回、「おむすび屋さんのまかないスープ」の3種類を味わってもらいましたが、どうでしたか？

 

三浦氏：「うま辛味噌チゲ」が良かったですね。味噌チゲはそもそものりやご飯との相性もいい。他の二つより味がはっきりしているので、こちらが用意するしっかりとしたおにぎりにも合いそうです。

 

中村：ここでも「うま辛味噌チゲ」！　ぼんごの右近さんも同じでした。お店のおにぎりでいうと、どんなものとあいそうですか？

 

三浦氏：うちのおにぎりでいうと、「こんぶ」とか「あみ」などのつくだ煮かな。

 

中村：ありがとうございました。

推しの「うま辛味噌チゲ」と三浦洋介さん

 
 

うまみとコクを楽しめる「うま辛味噌チゲ」を含めた3種のラインアップ

 

おにぎり人気は右肩上がり、そのお供としての汁物にも注目が集まっている。握り立てアツアツのおにぎりを口に頰張ると、お米と具材、のりが混ざり合い、おいしさが広がる。そのまま二口目にいってもいいが、そこで汁物を口にすることで、さらにおにぎりをまた食べたくなる欲求が増えてくる。おにぎりと汁物は切っても切れない最高の関係なのだ。今回、お二人は3種類のスープのうち「うま辛味噌チゲ」を選んだが「ねぎ塩わかめ」「ごま味噌豆乳」にもまた違った良さがある。これを読んだ方で好きなスープとおにぎりの組み合わせがあれば、ぜひおにぎり協会に教えてほしい。

 

文／写真　一般社団法人おにぎり協会