知る
2014.06.29

三角型おにぎりは主流ではなかった!?

現代においておにぎりの形状は「三角型」が主流となっている。しかしこれ、1978年にセブンイレブンが三角型おにぎりの大量生産を始めて以降の話。それ以前は「三角型」「円盤型」「俵型」「丸型」の“4大おにぎり型”が、全国各地に広がっており、その勢力図も拮抗していたようだ。それぞれの特徴は以下の通り。

 

1.「三角型」

発祥は関東地方といわれ、全国にまんべんなく分布する型。山型ににぎった頂点に神が宿ると信じられ、三角型になったとの説も。現在の正三角型に落ち着いたのは江戸時代に入ってからで、旅人が携行しやすいように改良されたそう。

2.「円盤型」

主に東北地方でよく見られ、中部地方にも分布。指と手のひらを丸くしながらにぎり、真ん中を平らにする。葉で包んだり焼いたりしやすいようにするのがその理由。実際、東北地方では焼きおにぎりとして食すことが多い。

3.「俵型」

主に関西地方でよく見られる、細長い俵型。京都御所の女官が「おむすび」と称して食していたのが発祥とされるが、普及したのは「味付け海苔」を巻きやすいという説も有力。江戸時代、芝居小屋で幕間に食べる「幕の内弁当」にも入っていた。

4.「丸型」

一般的に九州地方に多いとされるが、中部地方を筆頭に全国に分布。手のひらで転がすようににぎるのが特徴。そのシンプルな製法や分布状況から見ると、庶民の日常食として親しまれていたと推測される。

 

ほかにも「四角型」が存在する地域もあるそうだ。具材だけではなく、形状にも注目して、ご当地おにぎりを味わいたい。

 

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