知る
2020.05.17

「おはぎ」と「ぼたもち」の違いとは?

もち米などを使ったお彼岸に食べる和菓子といえば、「おはぎ」と「ぼたもち」ですよね。あんこやきな粉で包まれた甘いおはぎやぼたもちは、お彼岸だけではなく、日常的にスーパーなどでも売っているので、ついつい買ってしまう方もいらっしゃるのでは? そんな美味しい「おはぎ」と「ぼたもち」ですが、見た目はそっくりなのに「なんで、呼び名が違うのだろう?」と疑問に思ったことはないでしょうか? 今回は「おはぎ」と「ぼたもち」の違いについて見てみましょう。

もともと「おはぎ」は、あずきの粒が萩の花が散って地面に落ちている様子に似ていることから「萩の餅」と呼ばれていました。その中でも小さく上品に作られた萩の餅を「おはぎ」と呼ぶようになり、次第に「おはぎ」が一般的な呼び名になりました。また、昔は小豆が高級品で、年に数回しか食べれないことと、萩の花が秋に咲くことから、“秋のお彼岸”におはぎを食べるようになったそうです。

そのほかにも、年に数回集まる人たちへのおもてなしとして、大きなおはぎを振る舞うようになりました。そのおはぎの大きさや華やかさが、牡丹の花に例えられたことがきっかけで「ぼたもち」と呼ばれるようになり、次第に“春のお彼岸”に食べるものを「ぼたもち」と呼ぶようになりました。

このように、基本的に「おはぎ」と「ぼたもち」は同じ食べ物ですが、“食べる時期”や“大きさ”によって呼び名が変わる食べ物だったのです。そのほかにも、地域によっては、もち米で作るのが「おはぎ」で、うるち米で作るのが「ぼたもち」と、使うお米の種類で呼び名が変わることがあるそうです。食べ物をお花の名前に見立てるなんで、風情があって素敵ですよね!

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