【コメコトバ】何事も加減が大事
お米や飯、食に関する言葉を紹介するシリーズ「コメコトバ」。
今回は「何事も加減が大事」という意味を持つ言葉を紹介します!
「青田から飯になるまで水加減」
「青田(あおた)」とは、稲の苗が育って青々としている田んぼ、もしくは、稲がまだ実っていない田んぼのこと。「飯」は文字通りご飯のことで、ここでは炊飯時のご飯のことを指しています。この2つに共通するのが水の加減で、稲の生育には田んぼの水の量が大きく影響するように、炊飯時も水の量によって硬く炊きあがってしまったりべちゃべちゃになってしまったりと、調節が難しいものなのです。このことから転じて「何事も加減が大事」という言葉が生まれたんですね。
でもなぜ炊飯に水加減が? と思われた方もいるのではないでしょうか。これは、昔は「かまど」でお米を炊いていたからなんです。薪を燃やして火をおこし、時間と水加減を見ながら調節。ふつふつと音がしてきたら炊き上がりです。今は炊飯器のボタンを押すだけで簡単にご飯が炊き上がるので、技術の進歩を感じつつもどこか寂しい気持ちになります……。
あ、でも土鍋でご飯を炊けば、同じ体験ができるかもしれませんね!
美しい言葉の背景には先人の知恵や工夫が詰まっているんですね。皆さんも、ぜひ身の回りにあふれる「コメコトバ」に目を向けてみてくださいね!