お漬物日本代表「たくあん」。その名前の由来と黄色のヒミツ
日本を代表するお漬物と言えば……? おそらくほとんどの方は黄色くてコリコリとした食感が特徴的な「たくあん(沢庵)」と答えるはず。そう、今回はそんなたくあんについてのお話です!
ご存知のように、たくあんは大根を米ぬかや塩を混ぜたぬか床で漬けたもの。お弁当やコンビニのおにぎりセットなどには、必ずと言っていいほど添えられていますよね。
そもそもなぜたくあんという名前なのか。これには臨済宗の開祖である「沢庵和尚」が命名したという説、その沢庵和尚の墓石が大根を漬ける漬物石の形に似ていたからという説、「じゃくあん漬け」「貯え漬け(たくわえづけ)」が訛ったという説など諸説あり、明確な由来は分かっていないそうです。色々な説がありますが、一つ確かなことは、どんな由来であれたくあんは美味しいということです(笑)。
また、たくあんが黄色いのは大根に含まれる「4ーメチルチオー3ーブテニルイソチオシアナート(ネート)」という舌を噛みそうな名前の辛み成分が、発酵の段階で分解されることで黄色くなるからだそう。もちろん発色を良くするために着色料を使用する場合もありますが、そのままでも自然由来の鮮やかな色をしているんですね。
ちなみに、「駅弁の元祖は『おにぎり』だった!」の記事画像や下の画像のようにたくあんは二切れで提供される場合が多いですよね。
これは江戸時代、江戸の町で握り飯を提供する際に、一切れだと「人を切る」、三切れだと「身を切る」と連想されることからその間をとって二切れで提供されるようになったことの名残なのだとか。一方、関西の方では、三切れは三宝(仏・法・僧)が連想されるため、今でも三切れで提供されることが多いようです。