おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.516「フレコン」
最近、生産者からお米を購入する際に「小池さんのところは『フレコン』の受付はやっていないの?」と聞かれることが多々あります。
「フレコン」とはお米を入れる袋のことです。今までは、お米屋さんに運ばれてくる玄米は30㎏の重さで紙袋に入っているものが当たり前でしたが、生産者からするといちいち30㎏に小分けして、さらに袋の口をひもで結ばないといけないため、非常に手間なのです。生産者の規模にもよりますが、それこそ1000個、2000個という数になるので、高齢化が進んでいる現場ではかなりの負担になっているのです。そこで主流になりつつあるのが「フレコン」なのですが…。
さてここで問題です。この「フレコン」とは「フレシキブルコンテナ」の略なのですが、稲作における「フレコン」について最も正しく述べているものを次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.フレコンは鉄製で、それ自体かなり重量がある。
イ.フレコンはポリプロピレン(PP)製で、軽くて丈夫である。
ウ.フレコンに入るお米の量はおよそ100トンである。
エ.フレコンには玄米ではなく籾を入れた状態で米屋に運んでくる。
正解はイの「フレコンはポリプロピレン(PP)製で、軽くて丈夫である。」でした。
問題文にあるように、稲作の現場では高齢化が進んでいるため、大量の紙袋の口を縛ったり、30㎏を担いだりすることが非常に負担になっています。 いっぽうで「フレコン」を活用すればほとんど機械操作だけ終えるので身体の負担は軽く、最近の主流になりつつあります。
ただ、フレコンパックは約1トンものお米に相当するため、狭いお米屋さんの店頭にはまず入りません。また普通のお米屋さんの精米機では、1トンをいっぺんには精米できないため、小分けする必要があるのです。このように生産現場での負担軽減がそのまま米屋の負担増につながっている面があるのですが、効率面では確かにフレコンが主流になるのは理解できますので、今後は米屋をはじめとした消費地での業者も対応を考えないといけない時期に来ているといえるでしょう。