
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.529「ブレンド米」
近年はスーパーなどでは見かけることはありませんでしたが、今回の備蓄米放出で改めて注目されているのが「ブレンド米」です。「ブレンド米」とは例えばコーヒーやウィスキーのように、異なる種類のお米を混ぜることです。
今回の備蓄米だけではなく戦中戦後でも見られたのですが、「コシヒカリ」や「ササニシキ」といったブランド米(単一銘柄)だけでは量的に不足している場合に、量を確保するための手法としてブレンドの技法は活用されるのですが…。さてここで問題です。この「ブレンド米」について正しく説明している文章を次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.「ブレンド米」は異なる年産のお米を使ってはいけない。
イ.「ブレンド米」を製造するためには農林水産省へ届け出をしなければならない。
ウ.「ブレンド米」の原材料となるお米は3品種以上と決められている。
エ.「ブレンド米」を一般消費者に販売する場合は「複数原料米」と明記する必要がある。
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.529解答】
正解はエの「「ブレンド米」を一般消費者に販売する場合は「複数原料米」と明記する必要がある。」でした。
ブレンド自体には特に決まりはなく、どのような品種を、どれくらいの割合でブレンドするかは全くの自由です。但し一般消費者向けの場合はエのように「複数原料米」と記載したうえで、「年産」と「国産なのか外国産なのか」「両方使っている場合はその割合」を明示する必要があります。ただ「どの県の」「何の品種を」「どれくらい使っているのか」というところまでは明記しなくとも問題ありません。
今回放出される備蓄米がスーパーに並んだ場合、特に米袋にはその旨は記載されていませんが、恐らく他のお米と比べて安くなっているということと、あとは「複数原料米」と明記されている場合は備蓄米である可能性が高くなっています。
「米余り」の時代では「ブレンド米」は「単一原料米では実現できない味を表現する有益な手法」でしたが、一転「米不足」の現状においては、戦中戦後のような活用方法に逆戻りしているのです。