
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.546「α(アルファ)化」
米粒は生米の状態だと非常に硬く、そのままでは人間の胃袋では消化することが難しいほどです。これは米粒のほとんどを占めているでんぷんの状態が「β(ベータ)化」であるからです。ただ、ご存知の通り米粒は水を染み込ませ、熱を加えることにより軟らかくなります。これはでんぷんの状態が「α(アルファ)化」しているからなのですが…。
さてここで問題です。生米は水に漬けることにより崩れやすくなりますが、α化しているわけではありません。加熱することで初めてα化するのですが、この際、何度くらいから米のでんぷんはα化が始まるのでしょうか?最も近い数字を次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.5度
イ.20度
ウ.60度
エ.100度
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.546解答】
正解はウの「60度」でした。米粒のでんぷんがα化(糊化)するには、水を加えて加熱すること必要です。60℃付近ででんぷんの糊化が始まり、より高温で進行します。全体がα化にするには沸騰期・蒸し期で98℃以上で20分以上の加熱が必要で、この状態になると米粒は柔らかくなり消化しやすくなります。
ここで大事なのは加熱を止めたあと…蒸し期も炊飯時間であるということです。火を止めた後、内部の温度を維持することで、米粒周辺の遊離水が米粒内に吸収され、水分の分布が均一になります。生米を美味しいごはんとして食べるには、いかに米粒をしっかりα化させるか、にかかります。そのためには加熱を止めたあとの工程も非常に大事なのです。
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