【海苔のはなし】vol.5 海苔のおいしさのヒミツ
こんにちは、山本海苔店の山本貴大です。
本日は「海苔のおいしさ」についてお話をします。
海苔ってなんでおいしいの?
食べ物の好き嫌いは誰しもありますよね。
でも、海苔が嫌い!という人ってあまりいないと思いませんか。
それは海苔が日本人の味覚にとてもマッチした食品の一つだからなのです!!
和食の基本であり、欠かす事が出来ないもの…それは「だし」です。
そのだしのおいしさは「うま味成分」で出来ています。
(ちなみに「うま味」は日本人が発見した呈味成分なんですよ。)
そして、海苔はそんな「うま味」の宝石箱のようなもの。
しかも、その「うま味」について他の食品にはみられない特徴的な事があります。
うま味の中でも、
- 主に昆布に含まれるうま味成分(グルタミン酸)
- 主にかつおぶしに含まれるうま味成分(イノシン酸)
- 主にしいたけに含まれるうま味成分(グアニル酸)
の3つを3大うま味成分といいます。
かつおに昆布に椎茸と言えば、どれもよくだしに使われるものですね。
実は海苔には、この3つのうま味成分すべてが含まれているのです。
この3つを含む天然食品は海苔以外にないといわれています。
うま味の黄金比率
「うま味成分」は、ひとつひとつよりも一緒になった方がおいしくなります。
うま味は、1+1が2にはならず、3になったり、7になったりするのです。
これを「うま味の相乗効果」といいます。
グルタミン酸に対し10%のイノシン酸を混ぜると「最もおいしくなる」といわれています。
市販されているうま味調味料は、ほとんどこの比率をもとに作られています。
なんと海苔、天然の状態でこの比率になっているのです!
海苔は我々日本人が最もおいしいと感じる比率を知っているのでしょうか・・・
海苔のうま味成分も実はグルタミン酸とイノシン酸の割合が10:1。
最もおいしくなると言われている黄金比率ではないですか!すごい。
海苔はうま味成分に特徴のあるとってもおいしい食品なのです。
おにぎりはもちろんいろんなお料理に足していただくだけで、お料理の味がぐっとあがります。
ぜひ、いろんなお料理と海苔を一緒に食べてくださいね!
弊社では海苔をつかった海苔レシピ紹介しておりますので、参考にしてみてください。
http://www.yamamoto-noriten.co.jp/knowledge/recipe/index.html
海苔は一般的にメインにはなりにくい、なかなか目立たない食品です。
でも、とても古い時代から現代という長きにわたり、多くの人に愛されてきたのは
間違いなく「おいしい食品」だからなのです。
そして、そのおいしさには本日お話ししたような理由がちゃんとあるのです。
いかがでしたでしょうか。
次回は「おいしい海苔の見分け方」についてお話したいと思います!
それではお楽しみに。
文:おにぎり応援大使・山本貴大 (山本海苔店 http://www.yamamoto-noriten.co.jp)