
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.60
さて今回のクイズですが「ごはんに含まれている成分と食味」についてです。
言うまでもなくお米の大部分を占める成分は「炭水化物」です。この炭水化物は、多糖類の「でんぷん」が主成分です。つまり、ごはんの味を左右するのはこの「でんぷん」の特性によるのですが、その中身は「アミロース」「アミロペクチン」という二つで構成されています。アミロースの値が低いと、もち米に近い、柔らかく、粘りがあり、もっちりとした食感になり、いわゆる「美味しいお米」としての評価が高くなります。
いっぽうで、硬くて粘りの少ないお米の評価は低くなります。特にごはんの味を機械で測るときには、「ある成分」の値の高低が着目されるます。この成分の値が高いとごはんの味は一般的には硬く、粘りが少なく感じるとされています。この成分の値が一定基準を超えると、例えばあるお米コンクールでは予選すら通過しないそうですが…。
さてここで問題です。一般的に、硬くて粘りの少ないごはんとなる原因の一つとされている「ある成分」とは何でしょうか? 次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.食物繊維
イ.鉄分
ウ.ビタミンB1
エ.たんぱく質
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.60 解答】
正解はエの「たんぱく質」でした。
やや意外かもしれませんがお米には白米100gあたり6.8gのたんぱく質が含まれています。
一般的に、お米の食味鑑定をする場合は「たんぱく質」の値が高いかどうかというのも一つの評価の切り口になっています。但し、機械で測る場合と実際の人の食味では微妙に異なるのか、たんぱく質の値が高いから美味しくないかと言うと、必ずしもそうではないようです。例えば弊社でも人気のある大粒のお米、「いのちの壱(銀の朏)」。このお米はたんぱく質の値がやや高いのですが、では硬くて美味しくないのかというと決してそのようなことはありません。
これは私の私見ですが、たんぱく質の値が高くても、品種によってはそれが「コク」となり、実は美味しさの一部になるのでは…と考えています。機械での判定は品質を一定にそろえるためには必要ですが、やはり自分の舌で確かめる「ベロメーター」の方が自分の想いを含めてお米の味を説明することが出来ますので、説得力があるように思います。