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2017.01.29

おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.129 「ぶんげつ(ぶんけつ)」

さて今回のクイズは、稲作における専門用語についてです。

 

その年のお米の収量を左右する要素のひとつとして「ぶんげつ(ぶんけつ)」が多かったか、少なかったか…という話があります。さて、この「ぶんげつ」。少ないともちろん収量は下がりますが、しかし多すぎても収量は思ったよりも上がりません。いやむしろあまりに多いとお米の味が落ちる可能性があるのですが…。

 

さてここで問題です。この「ぶんげつ」とはいったい何を指すのでしょうか?正しく述べているものを次のア~エから選び、記号で答えて下さい。

 

ア.根が分かれて増えること。

イ.穂の数が増えること。

ウ.株の数が増えること。

エ.米粒のヒビが増えること。

 

 

おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.129  解答】

 

正解はウの「株の数が増えること。」です。

 

「ぶんげつ(ぶんけつ)」とは「分蘖」と書きます。イネ科などの植物の根元付近から新芽が伸びて株分かれする事を指します。「ぶんげつ」が進むとその枝分かれした茎の先にも穂が出てきますので、一見、お米の収量が上がるように思えますが、実はあまり多く分げつすると、中には十分に栄養が行き渡らない穂も出てくるため、小さい米粒が出来てしまいます(これを「無効分げつ」と言います)。

収穫後、一般的には米粒は米選機という機械でふるいにかけます。この際に小さい米粒はふるいの下に落ちてしまうため、結果として収量があまり上がらない、もしくは食味があまりよくない、ということになるのです。生産者さんはこの分げつを適切な数にするために、肥料をまくタイミングや水の管理を、その時々の天候を見ながら臨機応変に対応して、美味しいお米が出来るように工夫しているのです。

 

出題者:小池精米店・三代目、お米マイスター五ツ星の小池理雄

 

>おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.128「炊飯のコツ」

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