おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.138 「精米」
今週のクイズは「精米」についてです。
皆さんご存知の通り、「精米」とは米粒である「玄米」を覆っている「糠層」を除去し、「白米」にすることを指します。と、これだけ書いてしまうといかにも簡単そうに聞こえますが、実は私たち米屋は精米にあたり、その日の気温や湿度、精米するお米の品種、そして出来上がりの白米の状態を想定したうえで、機械を細かく操作して精米しています。お米に一辺倒な力を与えるのではなく、様々な力を使い分けて精米しているのです。
さて、精米の失敗例の1つとして「過搗精米(かとうせいまい)」、というものがあります。文字通り精米し過ぎた状態を指すのですが、さてここで問題です。精米し過ぎたお米の状態に当てはまらないものを、次のア~エから選び、記号で答えてください。
ア.味が物足りなくなる
イ.米粒が割れる
ウ.炊飯した際に硬くなる
エ.米粒の体積が減る
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.138 解答】
正解はウの「炊飯した際に硬くなる」でした。
精米しずぎるとイのようにお米が割れますが、割れたお米を炊飯するとごはんがベチャついてしまいます。ア…精米しすぎることにより、胚乳部分と糠層の間にある「旨みの層」と言われる「亜糊粉層(あこふんそう)」まで取り除くことになってしまいます。イ・エ…精米機で糠層を取り除いた場合、玄米との比較で90-89%くらいの重さに仕上がるのがちょうどよい精米歩合です。
精米機では研削や摩擦の力で糠を除去しますので、お米の性質を無視してあまり圧をかけて精米するとお米が割れたりします。なお、日本酒を醸造する際に使用するお米は丸く削りますが、その機械は米屋が使っている一般的な精米機とは異なります。