知る
2017.06.11

おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.148 「イネの葉っぱの色」

今週のクイズは「葉っぱの色」についてです。

 

この時期になると田んぼの苗はかなり大きくなっており葉っぱの色もしっかりとした緑色になってきています。正確には「苗」は田んぼに植えた瞬間から「稲」になるそうですが、個人的には「穂」が出てきて初めて「稲」とは呼べるような気がします…。

 

さてそれはともかく、稲がある程度成長し、もうそろそろ穂が出始める…と言った時期に生産者さんは葉っぱの色を見ることがあります。この葉っぱの色が濃いのか薄いのかにより、あることが分かるのですが…。ここで問題です。葉っぱ(うるち米)の色を見て分かることに当てはまるものを次のア~エから選び、記号で答えてください。

 

ア.稲に含まれる鉄分の量

イ.稲に含まれる窒素の量

ウ.稲に含まれる水分の量

エ.稲に含まれる食物繊維の量

 

 

おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.148  解答】

 

正解は「イ.稲に含まれる窒素の量」でした。

 

一般的に、7月ぐらいになると穂の形成期に入ります。この時期に穂のための肥料、穂肥を散布する場合があるのですが、穂肥をまく量を決めるためにどの程度稲が成長しているのか調べる必要になります。その際に葉っぱの色を見るのですが、この葉っぱの色が濃すぎると窒素過多であると言われています。

窒素過多だと、例えばお米の食味が落ちる(お米の中のたんぱく質が増える)、成長しすぎて稲が倒伏する、いもち病になりやすくなる、などの弊害が出てきます。

とは言え、肥料を散布することは稲の成長を促し、お米の食味を上げるため、必要に応じて撒くことは大事な作業です。生産者さんは毎年の気候、土の環境、稲の成長具合に合わせて、肥料の散布量を毎年変えているのです。肥料を撒くタイミングと量は生産者さんの、まさに勘所に拠るところがあり、それこそが「匠の技」「篤農家の技能」と呼ばれる部分なのです。

 

出題者:小池精米店・三代目、お米マイスター五ツ星の小池理雄

 

>おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.147「お米の賞味期限」

この記事を気に入ったらシェアしよう!