知る
2020.06.07

おにぎりに海苔が巻かれるようになったのはいつから?

おにぎりといえば、真っ白な塩むすびや、海苔が巻かれたおにぎりを想像する方が多いと思いますが、いつからおにぎりに海苔が巻かれるようになったのかを、疑問に思ったことがある方もいるのではないでしょうか? 今回は、いつからおにぎりに海苔が巻かれるようになったのかを見てみましょう。

おにぎりの起源だと考えられている「握飯(にぎりいい)」が初めて文献に記述されたのは、奈良時代の文献である「常陸国風土記」で、海苔という言葉が初登場したのも常陸国風土記でした。しかし、この頃の海苔は、天然ものしか採れないということもあり、とても高級品だったため、一般的に普及しておらず、握飯に海苔を巻く習慣はありませんでした。

江戸時代になると、海苔の養殖技術が確立したことで、江戸前(東京湾)で海苔を養殖するようになりました。採れた海苔は、和紙の製紙技術を使って四角い紙のように加工した「浅草海苔」として一般に普及しました。そんな海苔を、携帯食として重宝されていたおにぎりに巻いたところ、栄養が豊富な上に、手にご飯がつかないという利点があることから、おにぎりに海苔を巻く習慣が根付きました。

このように、新しい技術や発想力によって時代とともに変化してきたおにぎりは、携帯食としてだけではなく、日常的に食べられる日本のソウルフードとして今でも人気です。定番の具材を使ったおにぎりや、ご当地おにぎり、流行のものを組み合わた新しいおにぎりなど、おにぎりは多様性のある食べ物ですね。

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