おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.293 「米どころ会津の一次産業」
福島県の会津地方は昔から日本有数のお米の産地として知られています。
江戸時代には会津藩の村役人である佐瀬与次右衛門という人物が記した、稲作のノウハウや農業経営まで幅広く記した「会津農書」という本があるくらいです。実はここに書かれているノウハウのなかには現在でも使われているものもあります。それは肥料についてなのですが、その肥料に使う原材料が特徴的なことで知られています。
さて、ここで問題です。「会津農書」で記載されており、現在でも会津の産業と非常に密接に関係のある原材料を次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.うるし
イ.山塩
ウ.酒粕
エ.豚骨
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.293解答】
正解はエの「酒粕」です。会津地方は日本有数の日本酒の産地です。その造り酒屋から出る「酒粕」に着目し、それを土壌に撒いて肥料にしていました。現在、会津若松市が進めている会津米のブランド「AiZ’S RiCE」は各生産者が共通した農法で栽培していますが、この酒粕を既存の肥料に追加して地力を高める工夫をしているのです。会津のコシヒカリのなかでも更に味が秀でているブランド米として徐々に評価を高めています。
アは会津塗の原材料、イは会津地方で取れる塩、エは喜多方ラーメンの原材料ですが、いずれも肥料として使われることはありません。なお豚の糞(とんぷん)は使われることはあります。