知る
2020.07.13

あの食材からできていた? 意外と知らない「ちりめんじゃこ」の素朴な疑問

おにぎりに混ぜてもよし、ご飯の上に振りかけてもよし、冷蔵庫に入っているとなぜか安心する食材「ちりめんじゃこ」。魚の旨味がお米の甘みを引き立て、絶妙なハーモニーを奏でてくれますよね。

でも意外と知られていないのがちりめんじゃこの原材料。「じゃこ」は漢字で「雑魚」と書くので魚ということはわかるかもしれませんが、使われている魚は何なのか、そもそも「ちりめん」とは何なのか。今回はそんなちりめんじゃこについてのお話しです。

実は、ちりめんじゃこは皆さんもよくはご存知の「しらす」を乾燥させたものなんです。しらすは水分量(乾燥の度合い)によって全て名称が異なり、一般的に釜揚げ(煮沸)した後、水分量を8割以上残したものを「釜揚げしらす」、6割以上残したものを「しらす干し」、5割以下にしたものを「ちりめんじゃこ」と呼ぶそうです※。
※地域・製品によって異なります

もっと簡単にまとめると
■茹でたしらす=釜揚げしらす
■少し乾燥させたもの=しらす干し
■かなり乾燥させたもの=ちりめんじゃこ
になるわけですね!

また、ちりめんは漢字で「縮緬」と書きます。縮緬とは、表面にシボ(細かなしわ)のある高級な絹織物のことで、風呂敷や和服の素材でよくみられます。縦糸、横糸ともに生糸を使い、強撚糸を交互に織り込んで成型。その後、ソーダと石けんを混ぜた液で煮沸して縮ませることで、縮緬の風合いが生まれるのです。

諸説ありますが、ちりめんじゃこの「ちりめん」は、しらすを広げて干す際にその様子がこの縮緬に似ていたことが由来とされています。

普段食べている食材に日本の伝統工芸の名称が使われているだなんて、なんだか誇らしいですね! おにぎり協会では、まだまだ身近な疑問や謎を解明し続けていきます!

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