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知る
2020.08.06

どこでも食べられるパートナー

“約束されたおいしさ”を秘めたおにぎり

子どもの頃は奈良の田舎に住んでいて、家の周りは田んぼや畑に囲まれていました。そのため、お裾分けを貰うことも多くあり、農家の皆さんが愛情たっぷりに育てて作った野菜やお米、おにぎりを食べて育ちました。中学校からはロサンゼルスに移りましたが、まわりがランチでサンドイッチを食べる中、私はもちろんおにぎりでしたね。

好きなものを好きなときに食べたい私にとって、おにぎりはまさに“パートナー”。どこでもすぐに食べられますし、さくっとエネルギーチャージができます。なにより、絶対的においしい! おにぎりには“約束されたおいしさ”があるんです! 一番好きなのは、梅おにぎり。コンビニに並ぶ様々な種類のおにぎりを食べることもありますが、やっぱりシンプルな梅がマイベストですね。お供は唐揚げ。梅の風味を口に残しつつ、香ばしい唐揚げを頬張るのが最高です!

アーティストとして“日本のお米の良さ”を発信したい

2018年7月に「ONIGIRI」という楽曲をリリースしました。制作のきっかけは、オリンピックに向けて日本を盛り上げる曲を作ろうと考えたこと。そこで、日本の良さ、日本の文化ってなんだろうと改めて考えた時に、日本人の謙虚さや思いやりの気持ちと並ぶ“日本のお米の良さ”を表現しようとしたんです。海外で人気なアニメもいいけど、日本の文化はやっぱり「お米」ですね。曲を作りはじめると、どんどんリリックがあふれ出てきて……。楽曲を制作していく中で、思った以上に私はおにぎりが好きなんだなと感じました(笑)。

日本人のDNAに刻まれた米文化を大切に

おにぎり、もっと言えばお米は、“あって当たり前”と思われがちですが、農家の方々は米粒一つひとつまで手間暇と愛情をかけて作っていますよね。それに、温暖化などの環境問題が進むと、おにぎりやお米があることが当たり前じゃなくなるかもしれない。オリンピックのことも大事だけど、食への感謝の気持ちを忘れないことや、環境問題にしっかり目を向けていくことも重要だと思います。

私にとっておにぎりは「ライフスタイル」。おにぎりを知らない日本人はいないし、ほとんどの方が食べたことがあると思います。私にとっても常に身近な存在です。そんな、日本人のDNAに刻まれた大切な米文化を、海外の方にも愛されるような形でもっと広めていきたいですね。

※一般社団法人おにぎり協会 会報誌「Onigiri Japan Vol.4」の「おにぎりとわたし」より抜粋

アーティスト
青山テルマあおやま てるま

奈良県出身のトリニダード・トバゴ人と日本人のクォーター。小学校6年生までインターナショナルスクールで過ごしたのち、家族と共にロサンゼルスへ移住。2002年に一時帰国した際に音楽関係者からスカウトを受け、拠点を東京に。2007年「ONE WAY」でメジャーデビューを果たし、翌年に発表した楽曲「そばにいるね feat.Soulja」が大ヒットする。2012年には、自身が編集長を務める音楽・カルチャー・ファッションを題材としたフリーペーパー『DREAM PAPER』をリリース。テレビやラジオなどメディア出演も多数。

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