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2020.11.20

新穀の収穫を感謝する「新嘗祭」ってなに?

毎年11月23日に行われる祭事「新嘗祭(にいなめさい)」。テレビやSNSなどでよく目にしますが、実際どのような祭事なのか知らない方も多いはず。実は、新嘗祭はお米と深い関係があるのです。今回はそんな新嘗祭について解説します。

 

新嘗祭とは、その年に収穫された新穀を天照大神をはじめとする全ての神々(天神地祇)に供え、五穀豊穣を感謝する祭事のことで、いわば「収穫祭」のようなもの。11月23日「勤労感謝の日」に宮中と全国の神社で行われます。

 

日暮れと明け方の2回、天皇陛下によって神膳が供えられ、この神膳を神様とともに天皇陛下も食べる(共食する)ことで、力を授かり、翌年の豊穣を約束するという祭事なのです。

※天皇が新たに即位した最初のものが「大嘗祭」という儀式名に変わります。

 

この新穀の主が稲(お米)であり、そのお米を育てる地方を「斎田(さいでん)」と呼び、東日本は「悠紀(ゆき)」、西日本は「主基(すき)」と呼ばれます。お供えするお米は、「亀卜(きぼく)」という亀の甲羅をつかった占いによって産地が決定され、悠紀と主基、それぞれ2カ所の斎田から選ばれます。そうして奉納されたお米は「皇室献上米」と呼ばれるのです。

 

このように、重要な宮中行事にはお米が深く関わっていたのですね。日本を支え続けているのはやはりお米なのかもしれません。

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