おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.358「岩手県のお米事情」
今回は好評?のシリーズ3回目!「47都道府県のお米事情シリーズ」です。 今回は「岩手県のお米事情」についてです。
岩手県は今でこそ日本有数のお米の生産地ですが、かつて稲作には向いていない土地が多く、米よりもむしろそばや雑穀の生産が盛んでした(今でもそういったお米以外の穀物の生産は盛んな地域です)。
先達の皆さんのご苦労により、そういった栽培条件が厳しい地域を稲作が盛んな地域へと変貌させることができたのですね。
さてそんな岩手県のお米事情について問題です。 岩手県のお米事情について間違って述べているものを次のア~エから選び、記号で答えて下さい。
ア.岩手県独自品種「金色の風」は中尊寺金色堂のある平泉近辺で栽培されている。
イ.岩手県の海側は、夏になると「やませ」という冷たい風が吹くことがあり、稲の生育に影響を及ぼしている。
ウ.岩手県で有名なお米の産地は江刺地域であり、戦前よりこの地域のお米は有名であった。
エ.岩手県では北上川を中心に大きな川がたくさんあるため、ダムによる農業用水は頼っていない。
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.358解答】
正解はエの「岩手県では北上川を中心に大きな川がたくさんあるため、ダムによる農業用水は頼っていない。」でした。
北上川は大きな川ですがそれだけで農業用水の確保は難しく、湯田ダム、石淵ダム、四十四田ダムなどで主にかんがい用水を賄っています。
ア…岩手県ではひとめぼれの栽培が盛んで味の評判も良いのですが、県オリジナル品種ではありませんでした。
いずれは自分たちのお米で高評価を得たい…その想いが結実したのが「金色の風」と「銀河のしずく」の誕生です。 「銀河のしずく」は県中部、「金色の風」は南部とその栽培地域は分かれています。
イ…やませは東北地方の太平洋側に、夏に吹く冷たい風です。
栽培技術の向上や品種改良により昔ほど冷害の影響は受けませんが、それでも「やませ」が吹けば稲の生育に影響を及ぼします。
ウ…現在の奥州市の一部である江刺地域のお米は、大正時代のころから「江刺赤札米」と言われ高評価を得ていました。
その後、「江刺金札米」と名称を変更し、現在に至っています。