おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.442「大唐米」
「大唐米」というお米があります。その名の通り中国から伝わったもので、時期としては11世紀ころからと言われています。この「大唐米」。寒さには弱いものの、干ばつや、痩せた土地、湿田などの不良環境に強く、また虫による害が少ないなどの理由から、西日本各地で広く普及したと言われています。ただ味の方は日本人の口には合わなかったようで、年貢を納める場合にこの大唐米を持っていくと、普通のお米よりも多くの量を納めなければならなかったようです。
さてここで問題です。この「大唐米」の外皮(糠の部分)の色は何色だったでしょうか?当てはまるものを次のア~エから選び記号で答えなさい。
ア.白
イ.茶
ウ.赤
エ.青
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.442解答】
正解はウの「赤」でした。いわゆる「古代米」と言われている赤米の一種です。なお最近出回っている赤米は品種改良の結果生まれたものが多いため、厳密には「古代米」とは言いません。また赤米とはいっても精米すれば普通のお米と同じく白くなります。
この大唐米は現在でいうところの長粒種にあたりますが、明治以降、急速に姿を消してしまいました。やはり味の問題が大きく、品種改良・施肥改善など技術の進歩により、腹を満たすだけのお米の必要性が薄れてきたのだと思われます。それでも戦後すぐの食糧難の時代に出てきた「外米」や平成の大冷害の時に緊急輸入されたタイ米のように、私たち日本人は長粒種の存在により命をつないできたのです。