【おにぎりサミット】7自治体の首長が集まり、おにぎりを通じて心をひとつに
2024年2月2日(金)に「おにぎりサミット2024」を開催しました。今回サミットに参加した自治体は北から新潟県村上市、同じく新潟県南魚沼市、富山県魚津市、埼玉県深谷市、愛媛県今治市、和歌山県みなべ町、福岡県柳川市の7つの市町村。
おにぎりサミットでは「おにぎりを通じて、日本の食文化を世界へ、次の世代へつないでいこう。」を合い言葉に、各地で生まれるおにぎりの食材や関連する名産品の数々を競い合うのではなく、つながりあって新しい価値を生み出す「おにぎりを通じたまちづくり推進」について考えます。
メイン会場では参加自治体の首長による会談が行われ、おにぎり協会代表の中村祐介も参加しました。会談後の報告をもとにどんな思いで各自治体が参加していたのかを紹介します。
真剣な表情で話し合う首長のみなさん。
「どの地域もみなさん趣のあるものを持っている」と話す村上市の高橋市長は「平安時代に編さんされた『延喜式』には越後国から朝廷へ鮭を献上したという記録が残っている。村上市は鮭への取り組みを若い人たちにも継承し、このおいしい鮭を日本中、そして世界のみなさんに食べてもらいたい」と長く続く食文化に思いを馳せました。
ふるさと納税の返礼品としても人気の高い魚沼産コシヒカリについて南魚沼市の林市長は「昨年は米作りにとって過酷な状況が続き、過去一番大変だった。でもふるさと納税で選ばれ続けている魚沼産のコシヒカリは日本の文化だと思うので、これからも思いに応えていきたい。今回こういった場で全国のみなさんと連携できたことはとても意味がある」と話しました。
連携については魚津市の村椿市長も「おにぎりを通じて多くの人とつながっていくことにトライしていきたい」と話します。また村椿市長は1月1日に発生した能登半島地震についても「魚津でもカニ籠漁に影響が出るなど被害があった。ここからしっかり立て直していきたい」と参加者に伝えました。
関東から唯一の参加となった深谷市小島市長は「深谷ねぎはもちろん、深谷市ではブロッコリーも全国トップクラス。農業王国としておにぎりを陰から支えたい」とサミット参加の理由を話しました。
休憩中も笑顔で意見交換する様子が見られました。
「みなべ町は日本一の梅の産地です。収穫時にはワーケーション体験もおすすめ」と話すのは小谷町長。おにぎりの具と言えば梅干しということで「町民に梅干しおにぎりを奨励する『梅干しでおにぎり条例』を制定して今年で10年目となりました。梅を食べて健康で長生きしてもらいたい」とアピールしました。
同じく、おにぎりに欠かせないのは塩です。今治市の徳永市長は昨年創業50周年を迎えた「伯方の塩」を持参。「伯方の塩は伯方島の塩田を復活させたいという消費者運動から誕生しました。同じように地域のむすびつきを強固にし、思いのこもった取り組みから新しい風を吹かせていきたい」と意気込みます。
柳川市の金子市長は「有明海には最大6mの干満差があり、多くの河川も流れることから本当においしい海苔が生産されます。多くの人に食べてもらいたいと思い、コラボなどの取り組みも予定しているところです」と話します。
各地の食材を使った「究極のおにぎり」を試食
7自治体が持ち寄った具材をふんだんに使った「究極のおにぎり」の試食会も行われました。
魚沼産コシヒカリ、塩田による塩作りを目指した伯方の塩によるおにぎり、そしてそれを包み込む海苔。そのおにぎりと共に食べるのが、村上市の鮭やみなべ町の梅干しなどを使った料理の品々です。
また、汁物にはカニ籠漁発祥の魚津市のカニや、いわずと知れた深谷ネギを用いています。和食のごちそうと、おにぎりを交互に楽しむものとなりました。
海苔を自分で巻きながらの食事は、笑顔と和やかな雰囲気に包まれました。
イベント会場に場所を移しての署名式
会談後はイベント会場に移動し、署名式を行いました。「おにぎりを通じたまちづくり推進」を進めていくことに心をギュッとひとつに。
代表の中村も「おにぎりの未来についてしっかり話ができました。日本はもちろんのこと、海外での需要も高まっているおにぎりには可能性が詰まっていると思う。おにぎりという料理を通じて、今日みなさんとつながることができたのをうれしく思います」と話し、最後は全員で記念撮影を行いました。
またこの場で、第二回のおにぎりサミット開催も発表。次回は南魚沼市での開催となります。
【おにぎりサミット参加自治体】
新潟県村上市 高橋 邦芳 市長
新潟県南魚沼市 林 茂男 市長
富山県魚津市 村椿 晃 市長
埼玉県深谷市 小島 進 市長
愛媛県今治市 徳永 繁樹 市長
和歌山県みなべ町 小谷 芳正 町長
福岡県柳川市 金子 健次 市長