おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.121 「白米と玄米の違い」
さて今週のクイズは白米と玄米の差についてです。
玄米と白米の違いで一番大きいのは見た目です。皆さんご存知の通り、玄米の茶色い部分を取り除いたものが白米になります。この茶色い部分はそのほとんどが「糠層」と呼ばれるものです。
実はこの糠層には、豊富な栄養分が含まれています。江戸時代になると白米を食べる風習が流行ったため、庶民の間では「脚気」が流行ったと言われています。それは昔は今ほどおかずが豊富ではなかったため、現在であればおかずからとる栄養素も、玄米から摂取していたのです。白米を食べる習慣が原因で糠層に含まれていた「ある栄養素」が不足し、その結果、流行した脚気のことを「江戸煩い」とも言います。
さてここで問題です。「江戸煩い」が流行った原因として「ある栄養素」が不足していたことが挙げられますが、その栄養素とはどれでしょうか。次のア~エから選び、記号で答えてください。
ア.たんぱく質
イ.マグネシウム
ウ.ビタミンB1
エ.食物繊維
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.121 解答】
正解はウの「ビタミンB1」です。
糠層には食物繊維、ミネラル、ビタミン類が豊富に含まれています。糠層を残した状態でお米を摂取することにより、これらの栄養素を体内に取り込むことが出来るのです。ただいっぽうで玄米は食感が硬い・においにクセがある等、白米に比べると食べにくいのも事実です。玄米を食べることでおなかを壊す人もいますし、無理に玄米から栄養素をとるのではなく白米とおかずでバランスよく摂取する方法もあります。
もちろん、せっかく栄養豊富な糠層を捨てるのはもったいないので、例えばお米屋さんなどで玄米を軽く精米して分搗き米にしてもらう方法もあります。日本食品成分表によると、「玄米‐五分搗き米-白米」で比較した場合、お米100gあたり、食物繊維は「3.0g-1.4g-0.5g」、ビタミンB1は「0.41mg-0.3mg-0.08mg」となっています。白米ではなく分搗き米であれば、十分に栄養素が取れることが分かります。