おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.155 「イネの穂」
いま、全国の田んぼでは稲から穂が出てきている地域が散見されます。これを出穂(しゅっすい)と呼びますが、この出穂時期以降の天候が今秋のお米の出来具合にとって非常に重要であり、秋の収穫時期まで生産者さんは気もそぞろな毎日が続きますが…。
さて今回はこの「穂」の問題です。「穂」について間違って述べているものを次のア~エから選び、記号で答えてください。
ア.穂が出始めると稲の花も咲く。
イ.稲は自家受粉するため、虫等の媒介はなくとも実は稔る。
ウ.穂が形成され始めると葉っぱは増えなくなることがある。
エ.稲の花は葉っぱの先で開く。
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.155 解答】
正解はエの「稲の花は葉っぱの先で開く」です。
いわゆる「米粒」はこの穂が成長して大きくなったものです。稲は通常、茎の中で穂が形成されます。これを「幼穂(ようすい)形成期」と言いますがこの幼穂が形成されると、通常は葉っぱが増える(分げつといいます)現象が止まります(但し北海道では増え続けます)。そして穂が出始めると花も咲きます。通常は花が咲く前に籾の中で受粉されます。このように稲は閉じられた籾の中で自家受粉を行うので、媒介者は不要です。逆に品種改良をする際には穂が出てきたら籾から物理的に雄しべを取り除き、別途別のお米の花粉を人間の手で受粉させます。
お米の花は非常に小さく可憐な姿をしています。ただ花が咲く時間は午前中ですので、もし地方に行くことがありましたら、朝、田んぼの中を覗いてみることをお薦めします。