【What’s FooDays?】6月2日は「甘露煮の日」
本日6月2日は「甘露煮の日」!
日付は佃煮誕生のきっかけとなったとされる「本能寺の変」が6月2日に起こったことと、「6(ろ)、2(に)」と語呂合わせできることから、惣菜感覚の佃煮として人気の高い甘露煮のPRを目的として、2003年に株式会社平松食品によって制定されました。甘露煮といえば佃煮によく似た食べ物ですが、その違いについてご存知ない方も多いのではないでしょうか? 今回はそんな甘露煮についてご紹介します。
甘露とは、中国古来の伝説で、天から降る甘い不老不死の霊薬とされる「甘露霊薬伝説」がありました。また、インドでも同じような、長寿をもたらす甘い蜜のような霊薬伝説がありました。そのインドの霊薬伝説と中国の甘露煮霊薬伝説が融合したものが、仏教を通して日本に伝わったとされています。その後、日本でも“甘露”という言葉が、生命力を与え、寿命が延びるような美味しい食べ物を意味するようになり、水飴などでつややかに煮上がった見た目が美味しそうに見えることから「甘露で煮たような物」として「甘露煮」と呼ばれるようになったそうです。このように、甘露煮とは、もともとインドや中国の霊薬されていた料理だったのです。
また、甘露煮とよく似た食べ物として佃煮がありますが、佃煮は炊き込んで煮詰めた物を指し、甘露煮は一度素焼きにしてから炊き込んだ物だと言われています。
このように、食材や料理などには、先人の知恵や歴史が詰まっているものが多く存在します。今まで知らなかった食べ物についての歴史を知ることで、よりありがたみを感じ、美味しくいただけるのではないでしょうか。