【コメコトバ】少しの恩義でも忘れてはいけない
お米や飯、食に関する言葉を紹介するシリーズ「コメコトバ」。
今回は「少しの恩義でも忘れてはいけない」という意味を持つ言葉を紹介します!
「一宿一飯」
この言葉は皆さんも一度は見聞きしたことがあるかと思います。意味は、旅先などで一晩泊めてもらい、一回(一杯)のご飯をご馳走してもらうことから、「たった一回(少し)のことでも、世話になった恩義を忘れてはいけない」という教訓を表しているんですね。
実はこの言葉、「博徒(ばくと)」という人たちの生き方が由来になっているんです。博徒とは博打で生計を立てている人たちのことで、いわばギャンブラー。博打は賭け事ですから勝敗によってその日の収益が変わってきます。勝ち方を知っている人は大儲けして豊かな暮らしができたといいますが、なかなか勝てない人は家すら持っておらずその日暮らしだったとか……
そんなときに民家を訪ねて泊めてもらったり、食事をごちそうになったりしたことから、博徒の間では「一宿一飯の恩義は生涯忘れない」とする仁義があったそうですよ。現代にも色濃く残る人情に溢れた素敵な言葉ですよね!
皆さんも、ぜひ身の回りにあふれる「コメコトバ」に目を向けてみてくださいね!