おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!】Vol.311 お米の天敵「ウンカ」
お米は農産物ですから毎年の出来栄えは異なります。その出来栄えを左右する要素として第一に天候が最も大きい影響を及ぼします。しかしそれだけではありません。病気や虫の害も挙げられます。こういった病虫害を防ぐために、生産者さんは時には薬を撒くなどして防除しているのですが…。
今年、特に西日本を中心に「ウンカ」という小さな虫の被害が多数見られました。この「ウンカ」。大きさは4~5ミリ程度なのですが、毎年大陸から風にのって飛来します。幸いにして日本の冬を越すことが出来ない場合が多いので毎年の洗い替えにはなりますが、それでも生産者さんにとっては悩ましい害虫の1つです。
さてここで問題です。この「ウンカ」が稲に及ぼす影響はどれでしょうか?次のア~エから選び記号で答えて下さい。
ア.玄米に卵を産みつけてしまう。
イ.稲の茎から養分を吸い取ってしまう。
ウ.糞が圃場にばらまかれ根が腐ってしまう。
エ.死骸が強烈なにおいを発するため収穫できない。
おにぎり協会クイズ【お米を知ろう!Vol.311解答】
正解はイの「稲の茎から養分を吸い取ってしまう。」でした。
ウンカは梅雨時になるとジェット気流にのって中国大陸から日本にやってきます。飛来したウンカよりもその後の世代のウンカによる被害が大きくなります。ウンカに吸い付かれた稲はそのまま立ち枯れしてしまいます。ひどい場合は圃場一面が全滅ということもあります。それも一日単位で被害が広がるので、今年は稲刈りを前倒しで行ったところもあります。以前話題になった「サバクトビバッタ」といった害虫よりも、日本にはこのようにウンカという身近な害虫がいることも覚えておいてください。ちなみに従来の農薬では効果がないウンカも出てきており毎年生産者さんはご苦労されているのです。