おにぎりの梱包に使われていた竹皮とは?
現代では、おにぎりの梱包に食用のラップフィルムなどを使うことが主流ですが、昔は時代劇などで見るような竹皮でおにぎりが梱包されていたかご存知でしょうか? おにぎりだけではなく、いろんなお弁当を包む時に使われる竹皮ですが、なぜ竹皮が使われるようになったのでしょうか。今回は、竹皮について見てみましょう。
竹は、水分を大量にすいながら成長するため、竹の子には殺菌防腐が重要になります。そのため、竹皮の表面は石畳のような特殊な蝋質で、通気性や撥水性が高いという性質を持ちます。さらに、外部からの細菌を避けつつ保護する役目に優れているだけではなく、抗菌作用もあるため、菌の発生を遅らせる効果があるそうです。そうした特性があることから、肉や鮮魚、おにぎりなどの梱包材料として使われていたそうです。
竹皮でおにぎりを包むことで、梱包時に発生する水分が抑えられ、適度な通気性があるため、長時間美味しさを保つことができます。さらに、竹皮は包むだけではなく、焼く・蒸す・煮るなど、さまざまな調理にも使うことができることができます。そのほかにも、使った後は水洗いして乾かすことで再利用もできるため、利便性が高くとても重宝されていました。
このように、昔から重宝されていた竹皮は、梱包材料と優れ、さまざまな調理に使われることから、長い間使われてきました。現在では使われることは少なくなりましたが、今も竹皮は販売されているので、興味がある方は一度、竹皮でおにぎりを包んでみると風情があって良いのではないでしょうか。