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2020.08.30

煮ても焼いても美味しい青魚「鯖」。私たちの健康を支える2つの“酸”とは?

2020年コンビニおにぎり調査」の新顔おにぎりにもランクインしている「鯖」。肉とは違うさっぱりとした脂が人気の青魚ですよね! おにぎりの具材になればその脂をお米が吸収し、旨味を逃すまいと海苔がホールドする、まさに完成されたおにぎりへと早変わり。塩焼きでも味噌煮でも美味しいスーパー食材です。

鯖の魅力は何と言ってもその栄養素の豊富さ。各種ビタミンはもちろんのこと中でも有名なのが、脳や神経の動きを活性化させ、記憶力や学習能力を向上させてくれる「DHA(ドコサヘキサエン酸)と、血液循環をスムーズにし、血中の中性脂肪を減らしてくれる「EPA(エイコサペンタエン酸)」という成分です。特に、EPAは体内ではほとんど生成できない不飽和脂肪酸の一種なので、鯖から手軽に摂取できることは嬉しいですね。

コンビニおにぎりでもさまざまな種類の鯖が登場していますが、手軽さでいえば鯖缶もおすすめ。鯖の栄養素が溶け込んだ汁も一緒に使うことができるので、料理の幅が広がりそうですね!

さて、ではここで鯖にまつわる言葉を2つほど紹介。

1つ目は「鯖街道」。鯖街道とは若狭国(現在の福井県)から京都までを結ぶ物流経路のことで、主に魚介類が運搬されており、その中でもとりわけ鯖が多かったことから「鯖街道」と呼ばれるようになったそうです。そんなに鯖が多いなんて、昔の人も鯖の栄養素を熟知していたのでしょうか……?

2つ目は「鯖を読む」。意味合いとしては、「数をごまかす」ことで、たまに耳ににする言葉ですね。ではなぜ数をごまかすことに鯖が関係あるのでしょうか。

時は江戸時代。(現在でもそうですが)鯖はとても傷みやすく、卸しの際はスピード感をもって販売しなくてはなりませんでした。ある時、鯖漁師が漁港市場で鯖の卸しが行われる際に、早く売ろうと正確な数を計算せずに販売。それを購入した人から「売られたときに言われた数と買ったときの数が合わないじゃないか!」と言われたことが「鯖を読む」の由来なのだとか※。別の魚だったら「鯵を読む」「鰯を読む」のようになっていたかも知れませんね(笑)。
※諸説あります。

鯖は食の面でも学びの面でも私たちの暮らしを支えてくれているんですね。鯖街道を歩きながら鯖おにぎりをほおばりたい! 個数は鯖を読んでたくさん食べちゃおう……。

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